Interview by CB Ishii(石井洋介)
押しも押されもしない天才スケーターとして活躍する超多忙なアート・サーリは、実は優れたカメラマンでもある。
ARTO SAARI(以下、A):名前はアート・サーリ。フィンランドで育って1993年にスケートボードを始めた。スケートが僕をカリフォルニアに導いてくれたおかげで、この素晴らしい天候に恵まれたロサンゼルスに住んでいる。今はスケートボードとフォトグラファーの両方をやっているよ。シューティングにはとても時間を割くからスケートとの両立はバランス良くやっていきたいと思ってるんだ。
●もちろんまだFLIPからシグネチャー・デッキはリリースされていますよね?プロスケーターとしてもサラリーが発生しているんですよね?
A:そう、FLIPからデッキは出てるよ。あとはNew Balance NumericとVolcomのライダーでもある。Volcomはどちらかというとフォトグラファー業の比重が多くて、New Balance Numericはスケート、Flipは半々ぐらいかな。サポートしてもらっているどのブランドもスケート以外の事も手伝ったりしているから、今はそこんなにスケートをハードにやらなくても良いっていうか、、。まぁもちろん僕の身体が許してくれる限りスケートはしているんだけど、膝は6回も手術しているから今はどちらかというとステアーやハンドレールではなくてトランジッションやプールの方をよく滑っている。だから昔の様には滑れなくなっているのは明らかなんだ。
●初めてアメリカに渡って来る前はフィンランドでプロだったんですか?
A:いや、フィンランドの会社からデッキやシューズをサポートしてもらってはいたけどプロじゃなかった。アメリカに来てからコンテストに出場して、ビデオや写真を一生懸命撮ってもらったりしてFlipがすぐにプロにしてくれた感じかな。
●ビザはどうしたんですか?
A:カリフォルニアに渡って1年ぐらいでFlipがワーキングビザを出してくれて今はグリーンカードになったよ。ワーキングビザは3年で更新しなきゃいけなかったので何度も更新したてたんだけど、このまましばらくはカリフォルニアに住むだろうなと思ったのでグリーンカードを申請したよ。もうアメリカに長く住んでいるから今はここがホームと呼べるかもね。
●フォトグラフィーはどのように学んだのですか?
A:最初はただ周りのスケーターとの思い出や風景等のスナップショットを撮っていただけだけど、だんだんとハマッてきて常にカメラを持ち運ぶ様になったんだ。周りにはスケートフォトグラファーが沢山いるから色々と質問も出来たしね。だから学校とかには通っていないよ。
●何処かのインタビューでSkin Phillipsにチートシートをもらっていたと読んだことがあるのですが?
A:そうそう。マイアミでFlipの「Sorry」のビデオを撮影をしていた時に初めて本物志向のNikonを買ったんだ。そのツアー中はSkinと2週間同じ部屋だったから、その時に彼が白黒で写真を撮る場合のシャッタースピードや露出などを分かり易く書いてくれたチートシートをくれたんだ。写真を撮り始めた当初の話しだ。そこからフラッシュだとか色々覚えていったよ。