Interview by Shizuo Ishii(石井志津男)
相変わらず忙しく動いているMighty CrownがSoul Rebel 2015に出演決定。久々にRiddimに登場のMASTA SIMONに最近の活動を聞いた。
●今日ここまでクルマで来る時にちょっと道を間違えたら、関帝廟に出て、昔ここに石田昌隆さんとクラウンの写真を撮りに来たなって思い出したんだ。『Mighty Crown meets DIGITAL-B』ってCDをOVERHEATで出してRiddimでインタヴューして、クラウンとツアーもやったんだ。
MASTA SIMON(以下S):2ヶ所くらいやりましたよね。アドミラル・チベットとデターミン(笑)。大阪と横浜で、確か今は無くなっちゃったヘブンってとこでやったんです。
●それがSIMONとの最初の出会いなんだけど。
S:あれ何年くらいでしたっけ?
●1999年だね。
S: 90年代終わり、もう16年くらい前(笑)。もう0歳だった子が高校ですね。
●ところで、Mighty Crownは今年で何年目になるの?
S:91年から結成なので、24年目。
●パンク・バンドをやってたのは?
S:それはもう全然前で、俺が15歳とか16歳とか。そこからヒップ・ホップを聴いてからのレゲエだったので。
●じゃあ、レゲエにハマるきっかけは?
S:最初は全くハマってなくて、逆にちょっと苦手で、どちらかというとヒップ・ホップを凄く聴いていた。JAP jamから「Badness No Pay」ってNANJAMANとの曲が出てる大阪のChucky Smartって、俺と同級生の親友なんだけど、かなりレゲエにハマってて「これ聴けや、サンチェスだ」みたいな感じで。最初は「何が良いんだろう」っていうぐらいな感じ。でも俺等みんなスケボーやってて横浜のスケーターは、ほぼ週末はみんなのたまり場っていうか、本牧にゼマ、新山下のクロス・ロードっていうレゲエ・バーとかクラブに通ってて、そこではPAPA U-GeeとかJr.DeeとかBANANA SIZEもいて、それが多分最初の始まりですね。もう自然の流れというか、街のストリートのレゲエ。スケーター全員レゲエ聴いてたっていう。
●それで、最初にイベントをやるきっかけみたいなのは?
S:多分すぐやる方に移ったんじゃないかな。ちょっとして「クルーを作ろう」みたいな感じで、自分達でパーティーしようっていうので、1発目のパーティーは違う学校の学園祭か何かに参加したみたいで、俺はその時海外に行っちゃってたので参加してないんですよ。で、名前もMighty Crownってなって、俺はL.A.に居たので、ちょこちょこ帰って来ながらっていう流れでしたね。それが91年。そこからは今はもう無くなっちゃったんですけど、ランキンさんもそこでやってた寿町の地下のジーン・ジニーってライヴハウスを貸し切ったりして。未成年だったので17時オープン(笑)で21時とか22時に終わっちゃうイベントで、寿町のゲットーのライヴ・ハウスに10代の女子高生とか普通の高校生も結構集まって、多分100人とか50人くらいはその時から入ってちょっとした話題になった。勿論、入ってないイベントはサウンド・システムを入れても、10人くらいしかいないとか全然あった。でも、もしかしたらどこかのクラブでやらせて下さいっていう方法もあったのに、最初から自分達でパーティーをやっちゃおうっていうのがちょっと違ったのかもしれないですね。今考えてみると。
●その学園祭のころの最初のメンバーっていうのは?
S: SAMI(-T)と(SUPER) CRISSと、CRISSの兄ちゃんが初代のMighty Crownセレクターで、あとSticko(Truthful)と、あとは何人か今はいない連中もいた。俺等の学校はみんな横浜生まれ横浜育ちなんだけど、ルーツが中国だったり、韓国のルーツとか、ドイツ人と日本人のハーフとか、アメリカ人とのハーフがいたりインターナショナル・クルーだけど、レペゼン・ジャパンみたいな感じでやってて、その時から自然と外人もいて多分ちょっと異色だったかもですね。スケートも元々アメリカの文化じゃないですか。
●横浜ならではだよね。
S:でも、きっかけは単純に言ったらノリっていう、横浜のストリートの流れがそうだったから、みんな自然とそういう風になったっていうことですね。
●それで今日はBACK TO THE HARDCOREがいいイベントだなと思って聞きに来たわけ。今回のコンセプトとか、その拘りみたいなものを。
S:BACK TO THE HARDCOREは、実は自分達も全然気にしてなかったんですけど、今年で15周年。多分初めてやったのは2000年だったんですよね。誰もメンバーは気付いてなくて誰かがインスタか何かで「Back to the Hardcore 、15年目だ」って言ってて(笑)。前回の1月にやったのが黄金の90年代特集。で、今回はレーベル特集。やっぱり色んな80’s、90’sの良き時代の本当のレゲエというかダンスホールの特集時間を入れていこうと。ここ最近はその時その時にやっていくうちにコンセプトがどんどん変わってきて、ここ5〜6年はアナログ重視というか、あの頃はアナログだったので別に「アナログ」って言わなくてもそれが当たり前なんだけど。俺等も24年目なので、最初にいた頃の連中から世代が今はもう3〜4世代変わって、例えばレゲエ祭とかに「ああ、昼間だったら行ける」って子供連れて来るような人でも、たまには夜遊びしたいって連中もいっぱいいるじゃないですか。